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    隣人が防犯カメラを設置「わが家が映るのでは?」とストレス

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    玄関先などに防犯カメラを設置している家庭をよく見かけます。不審者や泥棒の侵入抑止効果を期待してのことでしょうが、カメラの向きによっては、新たなご近所トラブルにつながることもあります。読売新聞の掲示板サイト「発言小町」には、隣家に断りもなく、3台のカメラを設置され、「まるでわが家が監視されているよう」と気持ち悪さを訴える投稿がありました。
    画像はイメージ
    設置の際は、どんな配慮をしたらよいのでしょうか? 警備会社「綜合警備保障(ALSOK)」に聞きました。

    監視カメラ(隣の家に設置されました)」のタイトルで投稿したのは、戸建てに住むトピ主「こまり」さん。隣人宅は今年に入って、不審者に悩まされていたらしく、最近になって、家電店の工事でカメラ3台が設置されました。「そのうちの1台はわが家を向いていて、家の出入りや庭仕事などが全て映り込みます。ほかのカメラでも、自転車の出入りが途中まで映るし、一日中映されるのは監視されているのと同じです。何の断りもなく取り付けられ、ストレスなしで暮らせません」として、「何でも良いので教えてください」とアドバイスを求めました。

    これに対し、約70件の反響(レス)がありました。

    「犯罪抑止のためには仕方ない」

    「キョンの群れ」さんは、「トピ主さん宅を映したくて映しているわけではありません。隣家の敷地内をカバーしようと思えば、それらの位置・向きにするしかなかったのです。トピ主さん宅の行動を監視などということは決してなく、たまたまトピ主さん宅が映り込むだけでは」と指摘します。
    そして、「隣家はそこまで切羽詰まっている状況だと思いますよ。私なら隣家が犯罪に巻き込まれそうなら、わが家も被害に遭う確率が高い。そちらのほうを気に病みます」とコメント。犯罪を抑止するためには仕方ないという考えです。

    すでに防犯カメラを設置しているという「サバ」さんは、「我が家も監視カメラをつけていますが、毎日チェックなんかしませんよ。まさか、四六時中、家の中からカメラ映像をチェックしてるとでも? 当たり前ですが、録画されているので、何かあったときに見返すため。それも決まった容量なので徐々に上書きされて古い映像は消えます。誰もあなたの行動なんて監視してません」と、経験者として書き込みました。

    「気にしすぎでは?」

    カメラの名称にひっかかる人も多くいました。「桃華姫」さんは、「『監視カメラ』ではなく『防犯カメラ』ですよ。泥棒よけや、イタズラよけです。『何か』が起きた時のためにもありますが、多くは防犯です。不審に思うのなら、お隣さんに、『どんなふうに映ってるんですか?』と聞いてモニターを見せてもらえば良いです。失礼ながら、神経過敏です」とコメントしました。

    犯罪件数は減っているが、設置の目的は?

    以前は、公共の場や富裕層に限られていた防犯カメラですが、最近は、一般家庭にも浸透している様子です。ホームセキュリティーを扱う警備会社「ALSOK」(本社・東京)HOME ALSOK事業部のセキュリティ・プランナー・今井仁也さんに、防犯カメラを設置する際に配慮すべき点を聞きました。

    出典:【図1】警察庁・空き巣の侵入手段別認知件数の推移(平成16~29年)
    警察庁の「平成30年警察白書」【※図1】によると、2004年以降、侵入窃盗、中でも空き巣の認知件数は大きく減少しています。「減少には、防犯サービスの普及や、防犯性能の高い建物部品の普及などが寄与しています。ただ、一般家庭では、郵便受けへのいたずら、ストーカー行為や不法投棄などの被害に遭うこともあります。防犯カメラを設置するお客様は、犯罪抑止や犯罪があったときの証拠として警察に提出したいという考え方があるようです」と今井さん。
     
     
    同社が、一般家庭に防犯カメラを設置する際には、隣家があまり映り込まないように配慮をしていますが、設置後にカメラ位置を動かしてしまう人も。「個人でカメラを購入し、自分で設置する人もいます。防犯カメラへの受け取り方は人それぞれです。設置する目的は、『自衛』ですが、他人からすれば自分が映り込むことで、プライバシーを侵害されていると感じます」と今井さん。

    防犯カメラ設置に理解

    最近は、防犯カメラについての考え方も変わってきました。2018年に同社が行った「防犯カメラ」に関する意識調査によると、「公共の場に、防犯カメラがあることで『安心』と感じる」と答えた人は、70.0%に上りました。多くの人が防犯カメラに理解を示していることが分かります。

    とはいっても、個人で設置する際には、やはり注意したい点はあるそうです。
    今井さんによると、
    <1>プライバシー保護の観点から、『防犯カメラ稼働中』などの表示をし、隠し撮りでないことをアピールする。
    <2>設置する方向、画角に隣家が映り込むのは最低限にするなどの配慮。

    などのアドバイスをしているそうです。

    「まずは、カメラを設置する目的をヒアリングした上で、用途の範囲を超えない設置の仕方をアドバイスしています。例えば、お隣さんのベランダの方向にカメラを向けると、トラブルの元になりますので、余計な物が映り込まないようにカメラの種類を選び設置します」と今井さん。

    ご近所さんと円滑なコミュニケーションを

    カメラ設置については事前に言っておいたほうが、トラブルは避けられるのでしょうか。今井さんは「ご近所づきあいが希薄な場合は、『防犯カメラを設置します』と言うと、かえって疑念を持たれてしまうケースもあるかもしれません。でも、普段から良好なコミュニケーションが取れている間柄であれば、お隣さんに言っておくのもよいと思います。隣の家のカメラ設置が気になるときは、どんなふうに映るのか、例えば『うちも設置したいので、参考までに見せて』と言って見せてもらってはいかがでしょうか?」と今井さんは話します。
    画像はイメージ

    その後、トピ主さんの隣家では、カメラの向きを調整して、最初のときほど、トピ主さん宅に向かなくなったそうで、「何も言わなくて良かった……」とホッと胸をなでおろしている様子です。「一億総監視社会」と言われる今、防犯カメラの設置については、嫌なイメージもつきまといます。設置するなら、ご近所さんの間では、できるだけコミュニケーションを取って、良好な関係を保っておきたいものです。
    (読売新聞メディア局・遠山留美)

    【紹介したトピ】
    監視カメラ(隣の家に設置されました)