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    【トピ探訪】自炊の呪いをどう解けばいいのか

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    文・写真 エッセイスト メレ山メレ子 

    料理が嫌いな25歳女性。荒療治のために資格を取って管理栄養士にまでなったが、調理への苦手意識は変わらず。レシピ通りに作ろうとすると、自分の手際の悪さや時間がかかることで落ちこんでしまうそうです。
    そんな私に彼氏が出来、料理を持て成す時が来た時は本当にストレスでした。彼の方が料理が上手かったです。料理が嫌いというのも知っていて無理にしないで俺が作るよと作ってくれましたが、逆に変なプライドがあるのか吹っ切れる事も出来ず、へこむ事が多かったです。結局食事は毎日付きまとうので、コンプレックスだらけで ( つら ) くなり、毎回恋愛は続きません。

    料理嫌いを克服したくて管理栄養士になったものの…

    わたしの食生活もまったく褒められたものではないため、身につまされる悩みです。40手前のわたしに言わせると、20代なんて何食べてもわりと元気です。そのうち体にいいものを体が勝手に求めるようになります。この場合の「体にいいもの」とは、主に「胃に優しいもの」という意味です。

    料理が嫌いすぎて管理栄養士にまでなってしまうのは、長年の呪縛のようなものも感じます。まだ読んでいないなら土井善晴さんの著書『一汁一菜でよいという提案』をそっと渡したい。トピにも手軽で美味しい料理についてのレスがあふれていて、料理ってこんなものでいいよね、という気にさせてくれます。

    いっそ「栄養」に全振りして「料理」の呪縛から逃れては?

    お菓子を主食に生きていければよいのに……
    料理が苦痛な人が、栄養の面から毎日食べるものにアプローチするというのは、本来とてもいいことだと思うんです。食事は手間をかけたものでないといけない、という呪縛から逃れるために。

    筋トレやダイエットをしている人に大人気の「沼」というメニューがあります。「沼」とは、シャイニー ( あざみ ) さんが考案した低脂質の減量食。米や鶏むね肉、オクラやカレー粉などの材料を炊飯器に入れて炊くだけ。

    興味のある人は、YouTubeで「究極の減量食『沼』を大公開!」という動画をどうぞ。

    見た目から「沼」と名付けられただけあって、食欲をそそるとは言いがたい。いわゆる家庭料理とはかなり思想の断層がありますが、これも忙しい現代人を助けてくれる立派な料理です。いちいち栄養バランスや献立を考えなくてよく、手間もかからないのはかなり魅力的。沼の人気ぶりは、Amazonで10合炊きの炊飯器のレビューに「沼を作るために購入しました」というコメントが目立つほどです。

    トピ主さんは「(料理が苦手なことが)女として栄養士としてあるべきでない」なんて言わずに、料理は面倒だけれど健康を保ちたい人の多さにぜひ目を向けてほしい。コンビニやスーパーでどんなお総菜を選ぶとよいか、家にコンロがひと口しかなくてもどんな食事をすれば栄養が保てるか、そういうアドバイスを求めている人は多いはずです。

    人と共にする食事には、また別の難しさが

    もちろん自分ひとりで完結する食事と、人と囲む料理はまた別のもの。

    わたし自身の話をしますと、料理上手な母に「料理は下手にアレンジせず、レシピ通りにやればなんとかなる。本の通りにやりなさい」と言われ、図鑑のように分厚い『クッキング基本大百科』(集英社)を抱えて上京。ひとり暮らしでいろいろ失敗しつつ、基本の家庭料理というやつを頑張って作っていました。

    その結果、たしかにレシピ通りに作ればなんとかなるようにはなりましたが、その次のレベルである「そのとき安い食材や余りもので、さっと食事を作れる豊富なレパートリー」にはついに到達せず。自分の味覚センスをあまり信用していないので、レシピから外れたものを人に出すのは怖いです。トピ主さんの気持ちもわかります。

    もうひとつ、料理に関するトピを紹介します。


    こちらは共働き夫婦の女性。野菜にあまり興味がないのに、夫のために栄養に気を使ったメニューを準備しなければならない。
    夫は野菜や栄養にこだわりが強いです。早く帰った日には野菜たっぷりの料理を作ってくれます。一方で私が気をきかせたつもりで作る野菜の副菜には「この野菜では○○の栄養が少ないから明日は緑黄色野菜があるといいね」と優しくですが文句を言われ、私は上記の発言に毎回イラっとし、よく喧嘩になります…。
    味は全く気にしない人なので、何も味付けが無いサラダや蒸し野菜でも喜んでます。ただ、そうすると野菜嫌いの私は食べられません。
    夫は私に健康で長生きしてほしいらしく、野菜を食べるように言ってきます。その気持ちはありがたいのですが、私は火を通したり、味付けが 美味 ( おい ) しかったり添え物が無いと食べたくありません。そしてそれを用意するのが面倒で仕方ありません。

    これは……たしかに想像するだけで面倒くさい。誰かがすべて準備してくれるならまだしも、さして好きでないメニューを無理して作って文句まで言われるなんて辛すぎる。わたしも生野菜はあまり好きではないですが、この生活ではよけいに嫌いになってしまいそうです。

    友人と「好きな野菜で打線を組もう」という話題になり「1番打者!玄米!」と元気よく答えたら「完全に野菜が嫌いなのに、多少は健康に気を使おうとしてる人の回答だ……」と言われたことを思い出しました。夕ごはんに「かっぱえびせん」を食べて眠りたい日が、週の半分はあります。

    野菜を避けることの生活習慣病リスクについてはレスでも指摘されている通りですが、子供のために野菜を取れというアドバイスの多さにはげんなりしました。子供を作ることを考えていたら、そもそもこういう相談にはならないと思います。

    財布を別にする夫婦はわりとポピュラーですが、わたしは誰かと共に住むことがあれば「冷蔵庫を別にする」関係もいいなと思っているくらいです。もちろん食卓は共に囲みたいし、多めに作ったものはシェアしたいけれど、食って本来は非常にプライベートな領域だと思います。

    SNSのバズレシピばかり見ていると、手軽に美味しいものを楽しもうという流れが主流のように思えます。しかし、一方で“自炊の呪い”とでも言うべき強迫観念はまだ根強いことを、小町は教えてくれました。

    山に登って四十肩になったことを契機に食生活を見直しました
    かくいうわたしは現在、まさに食生活を見直しつつある真っ最中です。ある日気分転換に山に登ったら、人生初の四十肩になったことがきっかけです。まだ一応30代なのに、四捨五入肩になってしまうなんて……。

    「このままではあっという間にヨボヨボになってしまう」と恐怖し、入手して一年寝かせていたリングフィットアドベンチャーをはじめたところ、劇的に体調が良くなってきたので2か月ほど続けています。

    筋肉をつけようと 目論 ( もくろ ) む過程で食事にも自然と目が向くようになっただけなので、相変わらず料理はほとんどしていませんが、コンビニの健康食メニューに飽きたら野菜を蒸したり肉を焼いたりするようにはなりました。何事も、内発的な動機からたどり着くとあまり辛くないものだなあと実感しています。

    ◇ ◇ ◇
    【トピ探訪】は、発言小町に日々寄せられるトピの中から共感できるトピや展開が気になるトピを取り上げるエッセーです。


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