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    回転寿司で食べ終わった皿をレーンに戻す客、「とんでもない場面」への対処法は?

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    飲食店やスーパー、コンビニエンスストアなどで、他の客の行動に驚いたことはありませんか。悪気がないとしても非常識な行動をする人はいるようです。読売新聞の掲示板サイト「発言小町」に寄せられた投稿でも、回転寿司(ずし)で食べ終わった皿をレーンに戻す客などの例が目につきます。そんな「とんでもない場面」に遭遇したら、私たちはどうしたらいいのでしょうか。消費心理学の専門家に聞いてみました。

    写真はすべてイメージです
    トピ主「しーちゃん」さんは、夫と2人で行った回転寿司店で、ちょっと離れた席の老夫婦が、食べ終わった皿を回っているレーンに戻していたのを見かけたそう。すぐに店員さんを呼びとめて確認してもらいました。レーンの上で空っぽの皿を見つけた店員さんが、その老夫婦に「食べたものはレーンに流さないようお願いします」と注意し、事なきを得たそうです。

    トピ主さんは、別の日にファミリーレストランがサービスで出していた個別包装のウェットティッシュをバッグに詰め込めるだけ入れようとしている夫婦を見かけたことがあるそうです。この時も、店の人に注意を促しました。「直接当事者に言う、ということはありませんが、ついついこんな余計なことをしてしまうので、夫からは『自分が損しているわけじゃないし、ほっとけばいいのに。何かトラブルになったら危険だよ』と毎度言われています」とトピ主さん。「みなさんはこういうとき、見て見ぬふりをしますか?」と発言小町で問いかけました。

    このトピには、反響(レス)が約60件。店に言うのも勇気がいるし、面倒に巻き込まれたくないなど、さまざまな意見がありました。

    つまみ食いや無銭飲食未遂?

    「最近は怖いですよ」と書いたのは、「匿名匿住所希望」さん。「こういうのって動画で取られてSNSにアップされるから。老婦人が回転寿司で流れている寿司をヒョイっとつまみ食いしている動画を見ました。誰が見ているかわからない時代から、いまや誰が撮っているかわからない時代へと変わりました」と続けます。

    「むいむい」さんからは、「回転寿司の件は、食べた皿をレーンに戻す=食べたものの料金を誤魔化す=無銭飲食(皿を戻した寿司の分は、食べたのに支払わないのですから)になるところでした。トピ主さんが知らせたから未遂ですんだわけです。犯罪行為になりうることを見かけたら、報告するのは正しいと思います」という意見が寄せられました。ただ、「自分は怖がりなので、言うか言わないか迷ってしまうと思いますが、言わなかったとしたら後悔するでしょう」とも。

    「回転寿司で皿をレーンに戻すなんて不衛生ですから、私でも店員に言います」(「あのね」さん)、「私が店員でも言ってくれてありがたいと思います。他の普通のお客様にご迷惑が掛かりますしね。ウェットティッシュの場合、サービスの一環だからといってたくさん持ち帰られては他のお客様が持ち帰れず、お店側の利益が損なわれます。注意書きができますよね。『おひとり様一つでお願いします』とか」(「おっさn」さん)という書き込みもありました。

    スーパーやコンビニなどで見かける風景に首をかしげる投稿もあります。

    過剰サービスにイライラ…

    「お客様は神様ですが嫌い」のタイトルで投稿してきたのは、「さくら」さん。レジを終わって袋詰めをしているとき、隣で袋詰めをしていた夫婦が買ったばかりの寿司を落としてしまったそう。「ああ、もったいない……」と思ったものの、その夫婦が店員を呼んで、自分たちがこぼした寿司を片付けさせた上に、店員から新しい寿司をもらっているのを目にして衝撃を受けたそうです。「自分で落として、店員さんに片付けさせ、また、新しいお寿司を(もら)うのってありですか? その夫婦にも腹がたちましたが、店員さんの過剰なサービスにもイライラです」と言います。

    「コンビニコーヒー」のタイトルで投稿してきたのは、「あずま」さん。友人とコンビニに行ったとき、レジで普通のコーヒー買ったのに、カップに注ぐときに、間違えて(値段の高い)カフェオレのボタンを押してしまったそう。あわててレジに向かおうとすると、友人から「店員さんも気づいていないんだからいいじゃん、早く帰ろうよ」と言われたそう。一瞬、信じられないことを言われたと思い、レジで精算だけは済ませましたが、このときのモヤモヤする気持ちを「発言小町」に書き込みました。

    人によって常識と非常識の感覚が違うときに、私たちはどうすればいいのでしょうか。カスタマーハラスメントを研究している関西大学教授の池内裕美さん(消費心理学)に聞いてみました。

    店員に言うのは正しい行為

    「回転寿司で皿を戻してしまったお客様の場合、店のシステムをよく理解していなかった可能性はあります。『当店のご利用は初めてですか』など、店員さんが事前に確認しておく必要があったのかもしれません。しかし、ほかのお客様からの指摘を受けて、注意できたのはよかったのでは」と池内さんは話します。

    池内さんによると、不正やマナー違反を見かけたときには、当事者に直接言うのは、客同士のトラブルになり、別の問題を起こすので、店員さんに言ったほうが無難。その意味で、最初のトピ主さんは適切な行動をしていると考えてよいそうです。店には、客の不正行為を未然に防ぐ配慮が求められており、「知らなかった」「気づかなかった」では済まされません。困った状況が起きていることをすみやかに店側に伝えてくれるトピ主さんのような人はありがたい存在だそうです。

    池内さんは「レジが終わった寿司をこぼしてしまったからと言って、新しい寿司に交換するのは、過剰サービスとも捉えられますが、それは店側の方針にもよります。大切なのは、サービス内容が店舗内や店舗間で一貫していることです」と話します。例えば、「あの人は交換してくれたのに、この人は交換してくれなかった」「あの店は交換してくれたのに、この店では交換してくれなかった」というように、サービスの質や内容にバラツキがあると問題になる可能性があります。「まず店側できちんと情報共有し、それを反映したマニュアルを作成しておくことが、トラブルの未然防止につながるかと思います」と池内さんは強調します。

    コンビニコーヒーのボタン押し間違えも、差額を支払わずに店を出て行けば不正行為とみなされてしまいます。池内さんは「この方の場合は、ご友人から何を言われても『とんでもない行為だ』と感じられて、毅然(きぜん)とした行動を取ったわけです。より良い店舗空間をつくるのは、店の問題でもありますが、私たち一人ひとりの責任でもあります」と話します。

    回転寿司もコンビニも私たちには身近な存在です。自分で正しいと思う行動をするとともに、ほかの客の気になる行動を見かけたら、そっと店員さんに状況を伝えておく。ちょっと勇気のいることかもしれませんが、そんな心掛けが必要なのかもしれませんね。

    (読売新聞メディア局 永原香代子)

    【紹介したトピ】

    【プロフィル】
    池内 裕美( いけうち・ひろみ ) 関西大学社会学部教授
    広告デザイン会社勤務、日本学術振興会特別研究員などを経て、2003年より現職。専門は、社会心理学、消費心理学。現在の主な研究テーマは、過剰なクレームやモノのため込み、買物依存といった「逸脱的消費者行動」に関する心理的なメカニズムの解明。特に苦情研究は社会的注目度も高く、メディアからコメントを求められることも多い。

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