三年前のことです。家の前にいたら、60〜70代くらいのお婆さんが近づいてきました。
その方の話では、神戸から飛行機で新潟に行ったそうなのですが、「空港で鞄を盗まれて帰れなくなった。警察に行くと身元引受人が来るようにと言われたが、90歳過ぎのお母さんが入院先に一人でいるだけ。お金も貸してもらえなかった。仕方なく、ヒッチハイクを繰り返しながら、ここまで(場所はいえなくて申し訳ありませんが、中間地点です。)来た」、というのです。
ここに来る前日、見知らぬ人にお茶代を貰ってファミレスで一晩明かしたとか、高校生にマックをご馳走してもらった、とか、色々ここまでの道のりを話してくださいました。私はその時全くお金を持っていなかったので、家にあるわずかなお菓子や靴下をその方に渡しました。
その方は、ここまでの道のりで、誰も話を信じてくれなかった。聞いてくれたのは、若い子だけじゃ、と言いました(私は若くないんですが・・・)帰ったら必ず御礼をしますと言って、連絡先を聞かれました。その時差し出された手帳には今まで連絡先を聞いた人たちの直筆の名前や番号が書いてありました。(続きます)
ユーザーID:3785216080