その昔、妻は持ち家を欲しがりました。一軒家ではなくマンションですが、必死に購入できる方法を調べ、それらを駆使し、何とか「持ち家を手にする」という目標を達成しました。そのために必要なことは全て私がやりました。その後、マンションを売り払うまでの5年間は私にとっては何一ついいことがありませんでした。無理をしたので、毎月のお金のやりくりに神経質になり、心の余裕がなくなりました。仕事も夜勤で体と頭はどんどん疲弊しました。しかし、なぜか妻は私をいたわることが余りありませんでした。私の存在が、彼女の中で水のように薄まったような感じに見えました。私は家のことも一生懸命手伝いましたが、感謝されていないような気がしました。しかしそれより今思い出してもつらいのは、私の子供たちに対する当たりが強くなってしまったことです。可愛い盛りの彼らに、なんでもないことで酷く怒鳴ったり、ときには叩いたり、最低の父親になりました。今思い出してもつらいことです。怒りをコントロールできていない自分に気づいているもう一人の自分がいましたが、これがなくなっていたら本当に危なかったと思います。
その後、幸い夜勤から脱出、そして昇進。仕事はずっと楽になり、少しずつ頭と体がまともに動くようになりました。以前のようなイライラは驚くほどなくなりました。収入も少し増え、マンションを持ち続けることは可能でした。しかし、私は処分すると妻に宣言しました。妻は多少ショックなようでしたが、同意してくれました。いま、我が家は以前と同じ賃貸生活に逆戻りしています。が、私はずっと幸せです。妻の考えは違うかもしれませんが、私は持ち家なんていらないです。持ち家があることより、急場の現金が常に数百万円自分の口座にあって、毎月の家計を普通に黒字で維持できることのほうが、はるかに心の余裕を生むと思います。
主婦の皆さんは、やはり持ち家が欲しいものですか。
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