3年経ち、もう時効だと思うのでトピします。
母(80代)が、都心に住む幼なじみ(仮に千代さん)を訪ねると、
「あなたのお孫ちゃんにどうかしら」とぬいぐるみのクマ(千代さんの孫のお古)が差し出されたそうです。
母は自分の幼い孫娘の顔を浮かべ大喜び。
宅配便で自宅へ送る方法もあっただろうに「なあにこれくらい大丈夫、持って帰れる」と張り切りました。
駅まで送ってくれた千代さんが、突然「そうだわ。東御苑の桜が今、見ごろよ!」と言い出し
母も「あら素敵。見たい!見たい!」となり
おばあさん二人、クマ連れて行っちゃったんです。
人込みを考えて、途中で風呂敷か何かを使ってクマ背負って
「悪いわね、変なものもたせちゃって」、「千代ちゃん、なんのこれしき」みたいな会話して歩いたそうです。
母いわく、クマの重さは「それほどでもなかった」と。
花見を楽しみ、駅で千代さんと別れた母はクマをおぶったまま電車に乗り込みます。
親切なお嬢さんが席を開けてくれたそうです。
クマを膝に乗せて約一時間、電車に揺られ、バスに乗り変え無事に帰宅……。
と母から聞きました。
姪のところへ寄ったとき、狭いアパートの部屋の一角を占拠している、その古びたクマを見てたまげました。
150cmの母に対して120cmのクマ。
「おんぶしてまで持ち帰ってくれたと想うと、今はこのままで……」と義理妹。
こういうデカイ押しつけプレゼント、困るよね、ほんと申し訳ないです。
「みんなにクスクス笑われて恥ずかしかった」と母。
そりゃあ、そうでしょうよ。私だってそんな人見たら『ありゃりゃ〜』で、目を丸くします。
でも「代わりに持ちましょうか?」、「大丈夫ですか?」と優しく声をかけてくれた若いお兄さん、お姉さんがいたそうです。
母が大好きなんです。
だから私からこの場を借りて声を大にして言います。
あのとき、ありがとうございました!
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