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ハインライン『夏への扉』の疑問点 (ネタバレ注意・長文)

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ハイヤード・ガール

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『夏への扉』ロバート・A・ハインライン
福島正実訳 1979年 ハヤカワ文庫SF

この夏、こちらの本を読み終えました。
一つだけ、大きな疑問点がありましたので、頭脳明晰な小町の皆様にお尋ねしたいと思いトピを立てました。
この物語は小さな伏線を経て、大きなターニングポイントから一気に終盤に向かいます。それは主人公のダニィが、リッキィの足跡を追って最初にユマに行った時に、群役所の登記係でリッキィが誰かと結婚していた記録を見つけた事です。

本には書いてありませんでしたが、そこには未来でダニィが帳簿に自筆で書いた’ダニエル・ブーン・デイヴィス’の名前を見つけて、すべてを悟ったダニィの快進撃が始まりました。

疑問点とは、未来から戻ったダニィがマイルズの家に行き、ベルとマイルズを出し抜いた彼はピートを連れて、リッキィに面会した後にコールドスリープに行き、ピートと共に2度目の30年間の眠りについたのですが…。

しかしベルは、もう一人の昏睡したダニィを連れてコールドスリープに行くはずです。疑問とは、それが抜けている点です。
分る方がいらっしゃいましたら、教えて頂けると幸いです。

ユーザーID:5484410074

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  • 別の会社のコールドスリープだから?

    頭は良くないけど、下記のとおり考えています。

    ・ベルは、ダニィがコールドスリープの準備をしていたことを知り、当初と別の会社につれていく。
    ・ダニィは、当初予定どおり、猫連れで入れるコールドスリープに行く。
    30年間どちらも寝ている。別々に。
    ・未来で別々に起きる。


    みたいな。
    終わりでパラレルワールドの可能性についてリッキィやダニィ本人が考えて、やっぱりやめた!となるシーンが2度ぐらいあったと思います。
    細かいところは目をつぶってね、例えばどこかで二人のダニィが会うとか失敗して違う未来が発生するとか考えないでね、という作者の意図だと思いました。

    面白い本ですよね。
    どんなに辛い時も夏への扉を開くことを忘れないようにしたいものです。

    ユーザーID:1263110099

  • トピ主です

    しおぱんださん、レスありがとうございます。

    ベルがダニィをコールドスリープの施設に連れて行き、手続きをする文章は場面設定が、なんとも曖昧です。ダニィがミチュアル生命のポウエルに掛け合い、手続き変更をして再び医者の検査を受ける場面に比べると…。まぁ、これは深く追求するなって事だと理解しました。

    辻褄を合わせるのに絶好の場面が一度だけありました。マイルズの家でダニィが放置された時に家の外にいたダニィが、でく人形にされた、もう一人の自分の喉をかき切ってやろうと考えついた時です。結局ダニィは、それを実行しませんでした。

    しかし作者が、この展開にしなかったのは理解できます。その最たる理由は、ダニィがもう一人の自分を殺して殺人者になってしまうと、作品自体に大きな影が生まれてしまいます。つまり、お人好しのダニィの信条「信じる心=夏への扉」というメインテーマ自体を壊してしまうでしょう。

    それよりは多元宇宙…、パラレルワールドに言及しながら、矛盾や疑問点を考えないでねって事なんですかね?

    続きます。

    ユーザーID:8920999587

  • トピ主です 続き

    リッキィ・ティッキィ・テイヴィー

    38年前、高校生の時にレンタルレコード店で借りたLP、

    RIDE ON TIME/山下達郎

    その中の一曲「夏への扉」
    実はこの夏、最も大きな収穫は、この曲が持つ意味不明の歌詞と謎の英語のフレーズが、ついに長いコールドスリープから目覚めた事です。レコードのライナーノーツを読んでいなかった私は、吉田美奈子さんの作った詞の意味を、やっと理解したのでした。それにしても、ピートが猫だったとは…(笑)。この小説の存在自体は知っていのですが、我ながら自分の鈍さに呆れました。

    ユーザーID:5484410074

  • ガレージ

    返信ありがとうございます。
    山下達郎さんの歌は、存じませんでした。そのままの歌詞なんですね。

    ラジオを聞かれる方は、アバンティの後に「ピートのふしぎなガレージ」が始まった時、にやりとされた方も多かったのではないでしょうか。

    私はたまに聞くぐらいのリスナーなので、番組の中で作品が紹介されているのかは分かりませんが…

    初めてこの作品を呼んだのは、15〜20年ぐらい前の大学生の時分ですが、今この年になって、私もピートの肩を持ちます。

    ユーザーID:1263110099

  • 曖昧かい?

    >ベルがダニィをコールドスリープの施設に連れて行き、手続きをする文章は場面設定が、なんとも曖昧です。ダニィがミチュアル生命のポウエルに掛け合い、手続き変更をして再び医者の検査を受ける場面に比べると…。まぁ、これは深く追求するなって事だと理解しました。

    ベルが書類を偽造し、ダニィがマニックス財団(ダニィ達の会社の身売り先、「特別なコネ」がある事をベルが明言している)系のマスター保険と契約している事にして冷凍場に連れて行ったと書いてあるんだが・・・。(あわよくば、冷凍時のショックで死ぬ事まで想定して)
    冷凍場では疼痛治療のためアヘンを吸っていると言って、ダニィの意識が混濁している事を誤魔化すなんて描写まである。

    ああ、私が読んだ「夏への扉」は福島正実訳版(旧約版)、小尾芙佐訳版(新訳版)とか原書ではないので、もしかするとトピ主さんの読んだ「夏への扉」とは微妙に内容が異なるのかもしれないけど。

    ユーザーID:3355747008

  • 作者のたくらみが伏線になっている

    この小説は最初から最後まで主人公の一人称視点で描かれており、それが作者のたくらみ、かつ大きな伏線になっていると思います。三人称のハードSFで書くと、コールドスリープだけでは話が持ちません。同じ人間が同時に2か所にいることの矛盾がない理由立てが必要になります。

    また、三人称視点を入れると、マイルズの家のシーンなどはかなり状況を書き込む必要があります。主人公の視点なので、椅子に座って朦朧としているもう一人の自分についてあいまいな記述で済まされるのです。そもそも背を向けて座っていたはずで、自分であるかどうかも実は不明確なのですが、彼の視点だからそれが許されています。

    しおぱんださんが書かれているように、エピローグで主人公とリッキィがこのドッペルゲンガーについて話します。これも主人公の視点だから、彼の思考能力が追いつかない&リッキィに話を中断される、という流れにしてあいまいに着地させても許されるわけです。

    私も、しおぱんださん、護民官ピートと同様、目の前にある扉のどれかは夏に通じているのではないかと思っています。

    ユーザーID:1688125002

  • 文庫本が出てきたので確認しました

    ウチにあった「夏への扉」を捜し出して確認しました。

    ハヤカワ文庫SF SF345 福島正実訳
    昭和54年5月31日 発行
    昭和56年9月30日 七刷

    >しかしベルは、もう一人の昏睡したダニィを連れてコールドスリープに行くはずです。疑問とは、それが抜けている点です。

    (ベルが昏睡していたダニイを連れて行った)最初のコールドスリープについては、

    ・物語の冒頭でダニイは「ミュチュアル生命の冷凍睡眠保険」に契約する。

    ・その後、ダニイがマイルズとベルのところへ行き、ゾンビードラッグを注射される。

    ・ベルがミュチュアル生命の契約書を(電動タイプライターで?)改変してマスター生命保険の書類を作成(したと思われる描写)。

    ※マスター生命は、ベルが強力なコネを持つマニックス財団の系列

    ・ベルはダニイを「ソウテルのコンソリデーテッド冷凍場へ連れて行った。」

    ※ここは規模の小さい自社専用の冷凍場を持たない保険会社が共同で使っている。と記載あり。

    ・ここでダニイがコールドスリープに入る。

    という流れになっています。ということで、ベルがダニイをコールドスリープに連れて行ってますし、特に抜けや疑問はないように思います。


    そして2回目のコールドスリープは

    ・ダニイがコールドスリープに入るため、冒頭で契約したミュチュアル生命へ指定日時に行き、猫のピートとコールドスリープに入る。

    ※この冷凍場の記載はないが、ミュチュアル生命専用の冷凍場だと思われる。

    ちなみにダニイはリッキィに、コールドスリープをするときは「コスモポリタン保険会社と契約してリバーサイドのリバーサイド冷凍場を指定しなさい」と指示しており、リッキィはその指示通りコールドスリープに入り、目覚めたときにダニイと再会しました。

    ユーザーID:9877768317

  • 人称はかんけいなくね?

    >また、三人称視点を入れると、マイルズの家のシーンなどはかなり状況を書き込む必要があります。主人公の視点なので、椅子に座って朦朧としているもう一人の自分についてあいまいな記述で済まされるのです。
    >そもそも背を向けて座っていたはずで、自分であるかどうかも実は不明確なのですが、彼の視点だからそれが許されています。

    1.朦朧としているダニィが得た情報
     (1)ベルとマイルズを攻撃した護民官ペトロニウス君が網戸から脱出した事
     (2)ベルに言われてマイルズがダニィが乗ってきた自動車を探したが発見出来なかった事。

    2.未来から舞い戻ったダニィが行った事
     (1)護民官ペトロニウス君が脱出出来るように網戸を開けた事。
     (2)合鍵を使って自動車を使い、ガレージから万能フランクとその設計図を奪取し、リッキィに会いに行った事。

    行為は別個の視点からなされているので、三人称でも成立すると思うんだが。

    ユーザーID:3355747008

  • トピ主です 3

    >しおぱんださん、再レスありがとうございます。

    そうなんです。本を読んだ後に山下達郎さんの「夏への扉」を聴くと、そのまんまなのです。曲を最初に聴いていた私は、この曲がハインラインの「夏への扉」へのオマージュだとは微塵も考えが及ばなかったのです。ですから歌詞のサビの最後、

     その日まで おやすみ

    これがコールドスリープで、おやすみだとは歌詞全体を通しても、まるきり読み取れなかった。


    >鴨南蛮大好きさん、レスありがとうございます。

    読み返してみました。状況説明はベルの悪知恵と書類偽造のテクニックで分かっているつもりでしたが、私の理解力が浅かったです。場所はソウテルのコンソリデーテッド冷凍所と明記されていました。あの口うるさい身体検査をした医師が出てこなかったので勘違いしてました。医師の検査はベルの偽造した書類で、すでに終わった事になっているのですね。

    もう、この時点でトピの疑問点は、ほぼ解消している…というか意味の無いものだと分かりました。

    ユーザーID:5484410074

  • このトピ、今日見つけました

    家に帰ったら(今は職場)疑問点を頭に入れて読み返してみます。

    ユーザーID:1659761774

  • トピ主です 4

    >a kittenさん、レスありがとうございます。

    『夏への扉』を読む直前に、村上春樹さんの小説を1冊、読み終えています。実は村上春樹さんの作品を読むのは初めてだったのですが、とても読みやすくて少し驚くと同時に、これも人気の一因なんだろうなと実感しました。

    そんな事もあってか翻訳ものである本作品は、私にとって若干読みづらく感じていたのです。確かに物語の展開は、ほぼダニィ目線で進んでいます。すでに皆様も分かっている事ですが、物語の中でダニィともう一人のダニィは一度も接触していません。

    巻末で、評論家が寸評で述べていたように、この物語はハードなタイムトラベルによって、読者が混乱して目まいをきたすような快感を傍受する作品ではないし、その点は作者がいくつかの場面で回顧してリードしています。このトピが終われば、作者の意図を考えながら再読する楽しさが待っています。

    ユーザーID:5484410074

  • トピ主です 5

    >チュン夫さん、参加して頂きありがとうございます。

    >※この冷凍場の記載はないが、ミュチュアル生命専用の冷凍場だと思われる。

    この物語の最大盛り上がりポイント、ダニィがリバーサイド冷凍場にリッキィを迎えに行く場面。そこの重役に身分証明書として、免許証とフォレスト・ローン冷凍場の退院証明書を提示しようとします。これこそが私が読み落としていた最大の事項です。

    つまり、しおぱんださんが考えたように二人のダニィは「未来で別々に起きる」。

    1:ダニィはベルに連れて行かれ、一人でコンソリデーテッド冷凍場でコールドスリープに入る。

    2:未来から戻ったダニィは、マイルズの家で二人を出し抜き、フォレスト・ローン冷凍場でピートと共にコールドスリープに入る。

    分かりづらいですが同日、ベルはコンソリデーテッド冷凍場にダニィを連れて行くのですけど、トピ主 3で最後に述べたようにコレを再び作者が書くのは、まったくの蛇足と言うか…意味の無い事だと分かったのです。

    ユーザーID:8920999587

  • 解決されたようで良かったです

    そういうわけで、夏への扉は昨日読み終わりました。
    弾みがついて、今、私が二番目に好きな「星を継ぐもの」を読み始めました。
    最近江戸時代を舞台にしたファンタジー(?)ばかり読んでいたので、SFに戻るいいきっかけになりました。ありがとうございます。

    次は「月は無慈悲な夜の女王」を読んで下さい。
    舞台が月世界なのでとっつきにくいかもしれませんが、人としての人格を持ったコンピューターと月世界人が協力して・・・(以下伏せます)

    ユーザーID:1659761774

  • ハインラインといえば・・・

    「宇宙の戦士」も欠かせないよなー。
    「月は無慈悲な夜の女王」との合わせ技でかの"某ご長寿ロボットアニメ"が誕生したわけだし。
    あと、ハインラインが登場人物なSF小説とかもあったりするよ。
    ジェリー・パーネル、ラリー・ニーヴン共著の「降伏の儀式」とか。
    異星人の侵攻に対抗するために、米大統領により招集された組織された対策チームのトップがハインライン。
    我が国で言えば、佐藤大輔の「征途」。
    先の大戦中は米海軍の高級士官として登場し、退役した後は駐日アメリカ合衆国大使に。

    ユーザーID:3355747008

  • トピ主です 6

    >茶トラ11キロさん、レスありがとうございます。

    過去の作家たちが、未来を想像して書いたいくつかの作品たち。面白いもので、すでに私たちはその時代に追いついた世界に生きています。

    ガラケーからスマートフォンに移行し、私たちは簡単に多くの情報を得られるようになり結果、私は本を読む機会が極端に少なくなりました。今年は久しぶりに2冊読み終え、わくわくしながらページをめくる紙の手触りが好きだった事を思い出しました。

    お薦めの「月は無慈悲な夜の女王」読んでみたいと思います。

    ユーザーID:5484410074

  • 「星を継ぐ者」といえば・・・

    同じ作者の「未来の二つの顔」とかも傑作だよ。
    今で言う所の人工知能の「シンギュラリティ・ショック」を扱った作品。
    同作は本邦において星野之宣氏によって漫画化されている。
    漫画版は結末が原作とは微妙に異なるそうだが、原作者もそっちもアリと認めたそうな。

    ユーザーID:3355747008

  • トピ主です 7

    >鴨南蛮大好きさん、またまたレスありがとうございます。

    「月は無慈悲な夜の女王」の後に
    「宇宙の戦士」も読んでみたいと思います。
    ちなみに私は、カレー南蛮が好きです。

    それでは私の好きな曲と共に、トピを終わりに
    したいと思います。皆様、さようなら。

      O Grande Amor
     坂本龍一&モレレンバウム夫妻

    ユーザーID:5484410074

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