こんにちは、中央公論新社という出版社で編集をしております、Mと申します。
皆さんは、「他人の何気ない一言に助けられた」
というトピをご存知でしょうか。
2010年4月に掲載されてからたくさんのレスが集まり、その年の年末の「第1回発言小町大賞」で「ベストトピ賞」を受賞した、いわば伝説のトピです。
その後、このトピの書籍化が決まり、その編集を担当したのが私です。
本当に「何気なく」、しかも「他人」が発した言葉。
だからこそ、相手の優しさ、思いやりを素直に受け取ることができる。
眼前のもやが晴れて、ふっと視界が明るくなる。
そういうことって、たしかにあるなあとつくづく思いながら編集させていただきました。
書籍が発売された後はユーザーの皆さまにも盛り上げていただき、
たくさんの方が手にとってくださいました。
3月には東日本大震災もあって、不安な日が続きましたが、
それでもこの本は売れ続け、版を重ねました。
発言小町の編集スタッフの皆さんと喜びながら、
私自身、この本に助けられたような気持ちでした。
その後、出産・育児を経験し、仕事と両立しながらの慌ただしい生活のなかで、
折りにふれてこの本を開いてきました。
精神的にも、時間的にも、仕事以外で文字を読む余裕はゼロ!の毎日ですが、
この本ならいつ、どこで、どのページを開いても穏やかな気持ちになれました。
育児ノイローゼになってしまったママ友にそっとプレゼントしたこともあります。
ちょうど今年は、このトピが立ってから10年目。
新型コロナウイルスの感染拡大で社会が大きく変わりました。
人と距離をとることが求められるようになりました。
不安は多いのに、人とふれあうことができません。
でも、「言葉」なら距離を超えられます。
今こそ、互いへの思いやりや優しい声かけが、必要なのではないでしょうか。
コロナ禍のなかで、お互いにかけ合った言葉が、ありませんでしたか?
偶然会った人のなんでもない一言で、気が楽になったことがありませんでしたか?
2020年版の「他人の何気ない一言に助けられた」をぜひ教えてください。
どうぞよろしくお願いいたします。
※頂戴した投稿の一部は、2020年11月下旬に刊行予定の文庫『他人の何気ない一言に助けられました』に収録させていただく可能性がございます。
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