平成3年、息子を出産後、両足の運びが思うようにいかなくなった私は主人が仕事に出かけている間、たった1人で部屋の中を這いながら赤ん坊の世話をしていました。這って移動するので、ズボンの膝の部分は擦れて破け、膝小僧の皮膚は赤く腫れ上がり、象の皮のように厚くガサガサになりました。紙おむつを交換するテープを剥がす力も手指からなくり、最後は口でテープを剥がしていました。「こんな母さんでごめんね。抱いてあげる事もお風呂に入れてあげる事も、散歩に連れて行ってあげる事もできない母さんを許してね!」紅葉のような小さな手を差し出し抱っこをねだる息子に、私は心の中で何度も繰り返し叫んでいました。
障害者自立支援法を利用する場合、子育てをしている障がい者はヘルプしてもらえますが、子どもについては何の援助もないのです。ヘルパーさんにお願いしても、範囲外の依頼についてはとても消極的というのが現状です。例えば、親の部屋の掃除をして、布団を干してもらえるのに、子どものことは何もしてもらえない…、こんな時、果たしてその親子は喜びを感じる事ができるでしょうか?
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