西　加奈子　
「さくら」　　小学館　

ある出来事がきっかけで崩壊してしまった家族が立ち直っていくまでのお話です。

重松　清
「卒業」　　新潮社

すでに読まれたかもしれませんが、私の一番好きな作品です。（特に「追伸」は泣けました）


家族愛ではありませんが…

坂木　司　
「青空の卵」「仔羊の巣」「動物園の鳥」　　東京創元社　

ひきこもりの友人を立ち直らせようと主人公が奮闘するお話です。（三部作）

ご興味があれば読んでみて下さい。

これは外せないでしょ。ローラのお姉さんが失明したりとか、ローラとアルマンゾ夫婦が旅立つときお父さんがバイオリンを弾く場面など涙なしには読めません。
ドラマ化されましたが、たぶんドラマはご都合主義かと。
原作は過酷だけど感動します。

山本容子の「犬は神様」は？
山本さんが飼っていた犬の話や、家族の話の、エッセイ集です。

幼子持ち主婦さんのレスのとおり、家族愛を描いた作品でしたら一押しです。心からお薦めします。
児童文学なので厳密にはノンフィクションではないですが、ほぼ実際にあったできごとが書かれています。

家族はもちろん、飼い犬の描写に深い愛情を感じました。

シリーズのどの作品も心を打つ内容です。

心温まる家族の話と来て、まず思い浮かべるのが、向田邦子さんと佐野洋子さんのエッセイです。
向田邦子さんは、「父の詫び状（文春文庫）」「眠る盃（講談社文庫）」など。
佐野洋子さんは、「がんばりません（新潮文庫）」「ふつうがえらい（新潮文庫）」など。

どちらも、戦前生まれの方で（向田さんはもうお亡くなりになりましたが）、気短でかんしゃくもちの父に兄弟が怒られて震え上がりながらも、ふと見せた父親の優しさ・威厳を後年しみじみ思い出す…という内容のものが多いと思います。
そのほか、抱腹絶倒のエピソードなどもあり、じんわり目頭が熱くなったり、思わず口元が緩んでしまったりするすばらしい作品集です。

エッセイ集なのでトピ主様のご希望と違うかもしれませんし、家族以外のテーマの作品も収録されていますが、お勧めです。

西原理恵子著　「毎日かあさん」がお勧めです。
４巻まで出版されています。
子育て家族マンガではあるのですが、ご主人との離婚、復縁などギャグ漫画調の絵柄ですが、中身は濃いです。
読んでいて思い切り笑い、泣きました。

実は気になりつつ未読なので、まったく無責任なレスなのですが。
藤沢周平氏のお嬢さん・遠藤展子さんが書いた『父・藤沢周平との暮らし』
水木しげる氏のお嬢さん・水木悦子さんが書いた『お父ちゃんと私　父・水木しげるとのゲゲゲな日常』

どちらも、さすがに血なのか、それぞれの家庭風景が伝わってくるとのことで高評価のようです。
もし、お好きな作家さんがいらしたら、その系統で探されてはいかがでしょう。

近藤紘一さんというサンケイ新聞の特派員さんが書かれた
「サイゴンから来た妻と娘」「バンコクの妻と娘」
「パリへ行った妻と娘」はいかがでしょうか。トピ主さまが
お若いとピンとこないかもしれませんが、サイゴンとは現在
のホー・チミン市です。ベトナム戦争を背景にご夫妻のなれ
そめから娘さんのご婚約までの家族の歴史が、とても温かな
文章で綴られています。
近藤さんが亡くならなければ、このシリーズはもっと続いた
のに…というのがとても残念です。
文春文庫版なら今でも入手可能かと思います。