たしかに平安時代の引目鉤鼻や江戸時代の柳腰とは遠く離れた顔とスタイルがもてはやされていますね。

新聞記事で読んだのですが、美人って最も平均的な顔のことなんだそうです。欠点を極力少なくした顔ということだと思います。ここ数十年で日本人の体型や顔立ちはかなり変わりましたから、それとともに美人の基準も変わったかもしれません。若者の足の長いこと細いこと。

でも、日本人の足が太くて短かった５０年前にも「八頭身美人」だのツイギーさんだのと、細くて背高な人を美しいと思っていたようなので、単に日本人でその条件を満たす人が大変少なかっただけという可能性もありますね。

日本人の体型の変化は食生活や生活スタイルそのものの変化のせいではないかと言われているようです。

昔は日本だけの美があり、日本だけの基準で顔と体の美が比較評価されていた
↓
西洋の美が流れ込み、評価の基準が変わったが
多くがすぐに変えられるのは化粧による顔だけだった
↓
体も変わってきて、そちらも重視できるようになった

という順番ですかね。

昔のカメラは性能が悪かったので、物理的に顔が大きいほうがカメラ映えがよく、構図がキレイに決まったからです。
八頭身を生かせるような大胆なアングルも当時のカメラでは撮れなかったのです。
舞台でも顔の大きい役者さんのほうが顔がよく見えて映えますよね。
とはいえ、江戸生まれの明治の役者、十五代目市村羽左衛門は写真でみても八頭身以上ある小顔細身の色男、今の基準でもかなりのイケメンですが、当時も大人気でした。お相手役の尾上梅幸も背が高かったです。
江戸時代も、腰を細く、足を長く見せる工夫はいろいろなされていましたし、細身で背の高い役者さんはやはり人気がありました。ちょっと悪女っぽい美女は前髪を下ろして顔にかけていたので、かなりイマ風の雰囲気です。
それほど美意識って変わっていないと思いますよ。
平安期となると、ます貴族の女性は室内で座っているのが普通で、人工照明も頼りにならない時代、恋人同士が会うのは夜が殆どでしたから、ちょっと条件が違いすぎて、「美人」の基準が違うのもしかたないかもしれないですね（笑）。それでも自由に恋愛できた庶民は、今と似た美意識だったかもしれません（笑）

女優さんの表現方法も昔とは違いますよね。
たとえば、ヒーローがヒロインに愛を告げる、あるいは別れを切り出す時…ヒロインは多くを語らず、いや、ほとんど無言のまま、大きな目を見開き、みるみる涙があふれて。震える唇も開かれないまま（無言なので）。そんなシーンが多かったように思います。
山本富士子さんなら、そんなヒロインが似合いますよね。やがて画面に背中を向け、うなじのアップ、というような。
多くを語らず、深い情感を表現するには、やや大きくても立派な顔、というのが必要だったのでは。

いまどきのヒロインは、よくしゃべるし、よく動き回るし。そうしたストーリーに合った女優さんが選ばれ、スタイル重視に拍車をかけるのでしょうね。

私は山本富士子さんが出ているような、昔の日本映画が好きなのですが、それでも、山本富士子さんがスーツに身を包み、やり手のセールスレディの成長する映画は…やはり颯爽としているようには、あまり見えませんでした。ヒロイン像が変わったから、映画やドラマに登場する美人も変わっていったのでしょう。それも欧米の影響でしょうが。

足が長い、日本人離れしたスタイルと言われていませんでしたか。若い頃の映像を見ると、スラッとして格好いいです。

顔はどうにかなるってことでしょうね。
美容外科の分野が発達しているのも関係があると思います。
私も顔だけで美人と思える人は最近の芸能人では思い浮かびません。
小顔が共通していますが、みんな同じ顔に見えます。
昔の映画を見ると、ハッと息を飲む美人がたくさんいますね。

顔はよほどひどくなければ、今の技術では化粧とアングルで美人に大変身できるのです。

以前、女性のお笑いタレントを一流のメイクアーティストさんとカメラマンによって、「美人」に撮影したものをTVでやっていました。

普段はまったく美人でもない、中には美人と真逆のタイプの人でも美人に写してしまえる技術に驚きました。


ところが、スタイルに関して、太さはある程度衣服と撮影角度でなんとかなりますが、足の長さや八頭身などはどうこうできるものではないです。

結果、スタイル重視になるのです。

欧米化なのかどうかはわかりませんが、最近の女優さんはモデル出身者が多いので身長の高い方が多いですね。現実を反映していないのでいまいち入り込めないです。
最近は雨後たけのこのごとく次々と女性タレントが出てくるので誰が誰やらさっぱりわかりません…。また、すごく下品な言葉遣いのタレントが増えました。けたたましい声で喚いたり、本当に耳が痛くなるので、うるさい女性タレントばかりの番組は見ないようにしてます。
同じ小顔でモデル体型でも、宮沢りえさんのようなおしとやかな感じの人なら好感がもてるのですが…。
それにしても、最近のファッションは、素顔の日本女性からかけ離れすぎて仮装大会のような感じですね。なんかため息が出ます…。もっと、ナチュラルでいいのにと思うのですが…。

と真っ先に浮かびました。

なんというか、欧米の物は優れてる！という意識が日本人にはあると思います。だからマネしたがるんじゃないでしょうかね～

着物は体型が目立ちませんから、顔重視だったんじゃないでしょうか。

欧米でも長いスパンで見れば、美の基準は変わっていますが、確かに日本（アジア？）は移り変わりが激しく、速いですね。
流れがうまれかけると、皆一気にどどっとそっちへ雪崩をうつ国民性が影響しているのかも。
同調圧力が強いというか。

男性の俳優さんも顔の小さい系が増えたと思います。

もこみち、向井理さんなど…
すらっとして背も高いですしね

昔は高橋英樹、石原裕次郎などでしたよね。

人種や文化の違いはあっても、人類の美意識には時代や国境を越えて多くの人が魅力を感じる美の基準があると思います。八頭身を黄金比率っていいますよね。
日本人の美の基準が変わったのはきたのは、衣食住が欧米化したことが大きいと思います。元々欧米人のものだった洋服を誰でも着るようになると、スタイル重視になるのでしょう。極論、顔は整形できても身長や股下は整形できないですし。
欧州の女優さんの美の基準が昔とそう変わらないのは、欧米人は昔からスタイルが良いからではないでしょうか。（そして容姿に合った、美しく統一された町並み！）
日本人のスタイルが良くなってきたのは嬉しく思いますが、立ち居振る舞いや話し方や声はかえって昔より悪くなったのではと感じます。昔の日本映画の女優さんはしとやかで今よりも上品だと感じます。

　ミスユニバースの2007年大会と2008年大会、日本はそれぞれ世界二位と世界一位を出しましたね。今の日本美人は世界標準に近いということでしょうか。
　しかし、多くの日本人が、2007年世界二位の知花くららさんの方が、2008年世界一位の森理世さんより美しいと感じたようです。
　知花さんの方が日本人好みの顔をしているからだと思います。

　微妙なところで、今後も日本人独自の美意識は残るでしょう。
　

平安時代は、山田邦子さんのような方が美人だったと、日本史の教授が言ってましたよ。