家には十年前、私がもらってきて家へつれてきた猫がいます。どーってことない雑種の猫ですが、十年も飼っているとやはり愛着があります。あまり悪さはしないんでいいんですが、時折こちらの忍耐を試すようなマネをします。下記はウチの猫殿への公開嘆願状です。
猫殿へ、
私がトイレに座っているときやって来て、下ろしたパンツの中へもぐりこんで寝るのはやめてください。なぜいけないのかと聞かれると困りますが、とにかくやめてください。
お腹がすいたからといって、まるで子供が殺されかけているような声で騒がないでください。ご近所の誤解を招きます。ここ十年毎日無料で食事を出してきたのだから、五分や十分遅れたからといって文句を言われる筋合いはありません。
この間もお願いしたことですが、自分のお尻の掃除をした直後、こちらの顔を舐めにくるのは止してください。もっとも順序が逆であればかまいません。
日曜の朝、テーブルの上に広げてある新聞は私が読むための物であって、あなたがど真ん中で寝そべるためのものではありません。
家中においてある爪とぎ用のおもちゃは、あなたのためのものです。私のカシミアのセーターを使う必要はありません。
夫のお腹が最近出てきたのは二人ともよく解っています。お客様の前でお腹をわざわざモミモミして注意を引く必要はありません。
あなたもこの家にもう十年住んでいるのだから、窓ガラスというものがどういうものであるのかは解っているでしょう。外に小鳥がとまっているからといって、窓ガラスに突進するのは良くないです。
さて最後にこれは誠に言いにくいことですが、実はもう十年近く前にあなたは去勢手術を受けています。ですからお隣の三毛ちゃんがいくら可愛いといってもあきらめたほうがいいです。
以上の件、よろしくお願いします。
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