はじめまして。トピを開いてくださいありがとうございます。
わたしは祖父や祖母のいない家で育ちました。
なので、おじいちゃん、おばあちゃんの思い出があまり無いので、友人が「俺はおばあちゃん子だった」というような話を聞くとうらやましいなぁとちょっと思ってしまいます。
おじいちゃん、おばあちゃんにまつわるホロリとする話を聞かせてくれませんか?
私は経験が少ないのでこんな話ですみません…
うちの母方の祖父母は電車で2時間ほどの県に住んでいまして、毎年暮れに母は私たち子供三人を連れて実家に帰省していました。
この祖父母、小さな一階建ての借家に住んでいるのですが、帰り際になるといつもどこから出てくるのか大量のお土産を持たせてくるのです。
母は何度も要らないと断るのですが、いいから持っていけと。
その時も根負けで、おみやげに持たされたのは30キロの米袋いっぱいに入った、祖母が漬けた自家製「たくあん」
小学生の兄と私、まだ3.4歳だった弟を連れて数十キロあるたくあんを抱え夜道に駅へと歩く母。
駅までの何十分の間、母はずっと黙っていました。
寒くて暗い中、田舎のホームには電車がなかなか来ない。寒い寒いと私と兄。
眠いと母におんぶをねだる弟。黙りきりの母。
弟が泣き出し、とうとう母はたくあんの袋をかついでホームのゴミ箱にどさっと入れました。
「行くわよ」と母、「捨てちゃっていいの?」と聞くと「良いのよ!」母は空いた手で弟を背中におんぶし、私たちは来た電車に乗りました。
そして、電車が発車すると同時に涙をぼたぼたと落とす母。
「どうしたの?」「何で泣いてるの?」
母は悔しそうに「少しだけでいいのに、いつもいつも父は私たちに持ちきれないほど沢山のおみやげを持たせるのよ、少しだけでいいのに、、、、。」
わたしは思い出すたびに、今の自分がたくあんを半分持ってあげれたら、と思うのです。
トピ内ID:2958647967