3年前、父が定年退職しました。
母とは長年別居状態で、マンションに一人暮らしをしていました。友人もおらず、今後できるようにも見えないので、定年前から定年後の暮らしを心配していました。定年後しばらくすると、やはり爪や髪の手入れがおろそかになり荒んでいくように見えました。父の住まいは、私が夫と住む家からは、電車で3時間くらいかかるので、子どもが産まれたのを機に自宅近くに呼び寄せました。
けれど、私は父と一緒に住んだと言える期間がほとんどなく、私は父のことをほとんど知らないに等しかった、ということに、父が来てから気が付きました。
年に数回会う程度だった頃には、博識で、ちょっと斜めからの政治談義のできる、変わっているけど面白い人、と認識していたように思います。けれど、よく会うようになってから知る父は、言い訳、失礼な発言の多い、人の話を聞かない、気の利かない、非常に雑な人だったのです。
そして、その言動ひとつひとつが、かつて母から聞かされた父の人となりが重なり、「ああこのことか!」と思ってしまうことに、もうほとほと嫌気がさしてしまいました。特に、要望を伝えると必ず「いやいや受諾する」という態度になることに、心底、腹が立ってしまいます。
忙しい時は、子どもの面倒もよく見てくれますし、感謝すべきであることは頭では理解しているのですが、根底に、「なんだこいつ」という不信感があるので、どうしても、見下した態度になってしまいます。私の気持ちは父にも十分伝わっているので、最近では私のことも名前では呼ばずに「お前」と呼ぶようになりました。私としては、それは父がかつて母をそう呼んで暴力をふるった記憶とも重なり、ますます嫌悪感が増しています。
こんな気持ちになるのなら、もう絶縁した方がよかったのでしょうか。
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