厳密なデータとか、真心のある本心を発するには、おもねる必要がありません。
ウィットは、もうちょっと攻撃的、策謀的です。敵を自覚しています。
「あんたの意見は理解するが、そうでない主義もあるよ。ぶつかると負けるよ？」と別の視点を持ちだすことなのです。
例文をあげます。
男「率直な質問をしてもいいかい？」
女「いいわよ、お話をせずにお話が上手になることはありませんもの」
ここでは、相手が自覚しないことを指摘するのがツボです。
相手のいうことを素直に聞くのではなく、もうひとつの見解を見つける気概が必要です。しかも短く。寸鉄人を刺す。
アート・バックウォルドの著作や米原万里のエッセイで学んでください。
お上手はちょっと方向性が違います。事実を公平に見るとだめです。体重の話題で「幸せ太りね」と持ち上げます。決してやっつけない。
どちらも一種の武器なので、たまにやるのでちょうどいいでしょう。

私はここで「本当にウィットが得意な人は、こんな長いレスはしないよね」と思います。
これを自分で言えばユーモア、他人が言えばウィットです。

以前、社会人サークルに地味でおとなしいのに皮肉っぽいことばかり言う知人がいました。自分ではウィットに富む？とか毒舌キャラ？と思っていそうでしたが、１年くらいで全員から蛇蝎のように嫌われてしまいました。うける冗談ってそれまでの積み重ねやお互いの関係性になりたっている面もあるから、相当高度なスキルが必要。真面目な顔して皮肉っぽいこと言われても、単に非常識な人かケンカうってるだけにしか見えないんですよね。

似合わない事や向いていないことは無理にしないほうがいいと思います。私の知人のように、取り返しのつかないことになりかねません。

ニコニコして楽しそうに聞いてるだけでいいと思いますよ。

もう少し考えてみました。
トピ主さんには、いわゆる箴言集がよろしいかと思います。日本の諺もわるくありません。
もっとくだけたものなら、マンガの名言も。
そういうのを覚えておくと、使えるタイミングを見計らうようになります。
ただ、基本的に皮肉は危険。日本には文化的下地がないので、よほどの実力に裏打ちされていないと嫌われるでしょう。
どぎついセリフがなくても笑えるシチュエーションコメディは、アメリカの戯曲にも多いので、二ール・サイモンのお芝居などおすすめ。
もっと手近だと三谷幸喜です。
慣れれば、無理は必要ないとわかってきます。
そういう蓄積がまず必要です。

たまたま面白いことを言って当たりをとるのは、一瞬です。
でも人は、同じことを同じ気持ちでいつも話すものでもありません。
その場にふさわしい言葉は何か。慰めか、ごまかしか、怒りか、おだてか、抗議か。
見抜くことが大切です。場面にあわせて態度を選ぶのが、機知の本領です。
正義を持っていなければ、日和見とみなされかねません。
だから、真面目で自分に厳しい人ほど機知を生かせると思っています。がんばってください。