週末、晩の10時、混雑する電車の中。
家路に急ぐ人ばかり。
突然座席に座っていた90近いであろう男性が「皆さんに大変失礼ではありますが!」と、大声を出した。
皆がギョッとした中、男性は延々と意味不明な言葉を発した。
内容は「青色の切符がどうの」「・・・ということで、皆様にご了承いただきたく!」
皆は「ああ、認知症の老人の徘徊中か。」と周りは後ずさりして無視。
男性の側にいた女性だけが(40代後半?おしゃれな服装)
男性が「車掌さんはいませんか~?」と叫ぶと
「ここにはいませんね。」と答えた。
女性は男性の側にずっといて、立ち上がろうとするじいさんを
「転ぶから一緒に座りましょう。どこまでおでかけですか?」と声かけ
男性「自宅は○○です」(方向違いの路線)
女性は「私は△で降りますから、一緒に降りて駅員さんに聞きましょうか?」と促した。
男性「そうします。」女性は男性の荷物(杖や帽子、座席に散乱)を手早く持つと
「さあさあ。降りますよ~」と腕を抱えて支えながら降りて行った。
男性は「18歳の女の子がいます!」と意味不明な発言。
「そうですか。18歳ですか。」と言いながら連れて行った。
きっと駅員さんに言って、家の人に連絡してもらう手はずを整えるんだろうな。
夜10時に徘徊していて、家族も探していると思う。
皆認知症の徘徊老人だと分かっていたけれど、かかわるのがめんどくさくて
無視していた。
家族が探し回っているだろうこと分かっていて、他の誰かがなんとかしてよと、
気になりながら無視していた。
あの女性は本当に偉い。
見て見ぬ振りができなかったんだろう。
男性がその女性と降りた後、車内がなんだか「ホッとした」空気になった。
私はあの男性が自分の祖父ならと思うと、
女性が女神に見えた。
綺麗で上品な人だった。
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