一生だれにも気づかれず、だれの目にも触れることなく終わったかもしれないメッセージを見つけました。
35年前、当時高校生だった夫あてに書かれたものです。
「○○君(夫名)
君の仕事ぶりを見て、まず料理のセンスがあると思った。
男は仕事だ。どんどん腕を磨き給え。
アメリカでうまくいったら声を掛けるからな。
これから色々あると思うが、
僕の好きな言葉で『人間万事塞翁が馬』というのがある。
何が起きても笑いを忘れずに元気で。
君は僕の弟だ」
先週、何十年と手付かずだった段ボール箱を開けました。
そこには、アルバムと一緒に存在すら忘れていた夫の写真立ても入っていました。
うす汚れていたガラスを拭こうと背面の板を外したら、その板の内側に書かれてあったのです。
もう本当にびっくりして、腰が抜けるというのはこういうことだと思います。
高二の冬休みに、夫(52歳)は雪国の民宿で泊まり込みのアルバイトをしました。キッチンを手伝っていたと聞いています。
バイトの最終日、夫は先輩の大学生から、この写真立てをもらったのです。
雪景色を背景にバイト仲間がみんなでピースしている写真がすでに入っていたそうです。
メッセージの下に先輩の名前があります。
どうにかして連絡を取りたいのですがネットではヒットしません。
今どこですか?
アメリカですか?
あなたの “弟” は調理師になり、私の夫になり、どんどん腕を磨き、ずっと元気に働いてきました。
私からしたら、スキーだってプロ級です。
そして突然、病気になりました。
「何が起きても笑いを忘れずに元気で」
二十歳そこそこの、若いあなたからのメッセージに心が震えます。
奇跡みたいです。
夫は隠されていた伝言の存在に心底驚き声を詰まらせました。
でも笑って「がんばる」って。
あなたのような人と出会えた夫が羨ましいです。
治療、二人で頑張っていきます。
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