スクリャービン自身が自分の作品を演奏したレコーディングがドイツに残っていて、CDになっています。(Scriabin plays Scriabinで検索してみてください)その中にスクリャービン自身が演奏するEtude Op.8 No.12が入ってます。難しい曲のようで、これが一番と思う演奏にまだ出会ってませんが、自身の演奏ということで、興味深いです。
・第1交響曲(1er Symphonie op.26 en mi majeur):6つの楽章からなる,作曲者としては保守的な作風.ただ最終楽章は声楽がついて芸術への賛歌を歌い上げる. ・第2交響曲(2e Symphonie op.29 en ut mineur):5楽章だが3-5楽章はアタッカで演奏される.最終楽章は某最終幻想的RPGのBGMみたいだと言えば想像していただけるかと. ・神聖な詩(Le divin poeme, op.43):第3交響曲にあたる.この曲からスクリアビンの個性が発揮されるようになる.序奏付きの3楽章構成だが全曲アタッカなので1楽章構成にきこえる.チャイコフスキィの風味がかかった後期のヴァーグナーといった雰囲気の作品. ・法悦の詩(Le poeme de l'extase, op.54):第4交響曲にあたる.スクリアビンの全作品で最も有名な曲.長大なソナタ形式での全1楽章構成.一応ハ長調なのだが,作曲者が神秘和音と呼んだ独特の和音の多用により3番までとは隔絶した,独自の幻想的な世界が展開される. ・プロメテウス,火の詩(Promethee, Le Poeme du feu, op.60):第5交響曲にあたる.最も前衛的な作風で,ほとんど調性が感じられないため戦後に書かれたと言っても通用するだろう.4管編成の管弦楽にオルガンと合唱,独奏ピアノという大編成の上に、カラーオルガン(Luce)という視覚効果まで指定されている(総譜上にちゃんとカラーオルガンのパートがある).もちろんCDではカラーオルガンパートはあきらめるしかないのだが,昔「題名のない音楽会」でカラーオルガン付きでの抜粋演奏がテレビ放映されたことがあった.