人生の中で二度と会わないかも知れない人から親切にされた経験はありませんか?
もう二十年ほど前なのですが、病院からの帰り道、悪い検査結果を家族に知らせるために駅の公衆電話を使いました。話の途中で涙が出て、要領を得ないうちにカードが切れそうになって。
その時、隣りで電話を使っていた中年の男性が十円玉を補充してくださったんです。手持ちの全部の十円玉を補充し終わると、彼は黙って立ち去ってしまいました。
健康を取り戻した今、色も形も変わってしまった公衆電話を見る度に、そのことを思い出しています。自分もまた、見知らぬ誰かに優しい態度の取れる人間でありたいなあ、と思います。
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