お雛様は、ひとりにひとつ。
私のは実家にありまして
母が出してくれています。
支度にあるのは娘に買ったもので
私の両親が贈ってくれました。

私の母方の習慣では女親の実家が初節句、七五三、ランドセルと学習机購入くらいまで準備します。
我が子もそうしてもらいましたし、私も娘にはそうしています。

私のお雛様はマイホームを建てて数年後に
「そろそろ自分でお世話しなさい。」
といって送られてきました。
小ぶりなので毎年飾っています。
娘のお雛様は、娘が独身の頃は私のお雛様と並べて飾りましたが、嫁ぐときにも持って行かず、大きくて飾るのが大変なので今は納戸に納めたままです。

娘が33歳の厄年には飾ろうと思っています。

五十六年前のお雛様は、実家から持ってきた私のものですが、今年は押し入れの中にあります。
代わりに自分で縫った雛タペストリーを玄関に飾ってあります。

祟りなのか、娘は二十八歳にして、独身のままです。今日は三月三日雛祭りの日、昨日粉瘤の手術を形成外科で受けましたが、今日は、病み上がりの身でおそるおそるコープに買い物に行ってみました。春の蛤やら鯛のお刺身やらちらしずしの具材を買い込んで、お雛ちらしを作る予定です。
五目ちらしのもとを買い込み、酢飯は出来上がっています。
先ほど、苺桜餅を和菓子屋で買ってまいりました。

今夜はこのままお雛祭りの宵で明日はタペストリーも片付けます。

私のお雛様は七段飾りで、三上戸までついている牡丹のご紋のものです。高校の生物学の時間に、この三上戸のことが雑学で取り上げられていて、自分の家にはあったから、どんな従者か思い描けましたが、無ければ雑学もままならないのだなと当時思ったものでした。
牛車やお茶の道具まであり、小学生のころ、お小遣いでおもちゃ屋で買い足していました。
小学生の私が、とても大切にして、毎年出したりしまったり保管するのは私が全部管理していました。娘の結婚が決まれば、一度全部出してみたいと思っています。お人形は五十年たってもどこも悪くなりません。立派な日本の文化遺産だと思って愛しています。

うちは代々のお雛様を飾ります。
七段で小物も漆の金彩でいろどられてます。

引き継いだお雛様とそれぞれの姉妹が生まれたときに　親類からいただいた数々のガラスケースのお人形や　市松さんを飾ります。

古いことと　さんざん姉妹が小道具でおままごとしていたので
お雛様はみなさん　パントマイム状態です。

職人さんに　お雛様それぞれに合う小道具を作ってもらうと
買うより高くなるそうで　諦めてます(笑)

今では無人の家の天袋に　眠っています。

出してあげないと可哀そうとは思うのですが・・