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美術(版画)の「作家所蔵」とは何でしょうか

レス8
(トピ主 1
041
まる
話題
このたび結婚することになったのですが、母が結婚祝いに版画をプレゼントしてくれると言っています。母はその作品について「この版画は○○という方の作品で、作家所蔵なの」と言います。私は美術館に行くのは好きですが、それほど詳しいわけではありません。母に「作家所蔵って何?」と聞いたら「○▲※×…」と、要するに母もよくわからないようです。 そこで版画に詳しい方にお尋ねしたいのですが、作家所蔵とはどういう意味なのでしょうか。作家所蔵があるということは、作家所蔵ではない作品もあるのでしょうか?検索したのですが、検索方法が悪いせいか、情報が得られませんでした。また、版画を保管する上で気をつけたほうがよいことなどありましたら併せてお聞かせください。 なお、母はその作品を信頼できる人の筋で購入したようです。その版画家の方は戦前のお生まれで、すでにお亡くなりになっています。

トピ内ID:9959430364

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AP版?

041
しかく
エディションナンバーの前にAPと書いてありますか? アーティストプルーフで検索してみてください。

トピ内ID:8722647212

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ちょっとややこしいのですが・・・。1

🐴
通りすがりの旅人
 版画の場合、エディションは作家が独自にマネージしているので、全てに共通するルールはないのですが、  一般的に言って次のようになります。  1所定の枚数を刷った所で、分数番号で表示して管理します。100枚限定なら100分の1から100分の100まで。  2つぎに作家保存分としての追加を刷ります。これがトピさんの言う「作家所蔵」。   英語ではしかくさんの言う通り、Artist’s Proof(略してA.P.) 仏語では Epreuve d’artiste(同じくE.A.)   但し、APと表示しただけの場合もあれば、しかくさんの言うようにAPの後に分数番号を振る場合もあります。   これは作家の良心からすれば1の分数番号の1~2割程度に留めるのがマナーでしょう。(本来は非売品のはず)   でも中には分数番号と同じくらいの追加を刷る作家もいます。    作品が市場に出るとき分数番号以外にAPやEAが出てくることも多いです。これは作家所蔵分が流出した場合もあれば  最初からAPを含めて売り出す場合もあります。事情は様々です。(続きます)   

トピ内ID:6065007072

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ちょっとややこしいのですが・・・。2

🐴
通りすがりの旅人
 (前から続きます)  APやEAがついているからといって本来は作品の価値に変化はないのですが、業者によっては  それをあたかも作家秘蔵の特別版というような宣伝文句でプロモートする場合もあります。  稀少価値のような印象を与えて売れ行きを挙げようとする場合です。    プロの版画家が作品を刷る現場に居合わせたことが何度もあります。  100枚限定なら大抵150から200位刷ります。刷り上りに良し悪しがでるからです。  良い物を選んで100枚確保したら残りは破棄します。この作業の過程で最初の版と後の方の版が混じりこんでしまうことが多いのですが、一部の業者やコレクターは分数番号の若い方が価値が高いという錯覚(コレクター)や売込み(業者)をしているようです。  

トピ内ID:6065007072

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ちょっとややこしいのですが・・・3

🐴
通りすがりの旅人
続きです。要するに「作家所蔵」という言葉には明確な定義はないのですが  強いて言えば「追加版」という事でしょう。  まるさんがお尋ねの件ですが、作家ご自身が物故(ぶっこと読みます:「他界されている作家」の意)  されている場合は、版権を継承した遺族やお弟子などが、作品の評判が良かった場合何年もたってから追加で刷って出版する場合もあります。  言ってみれば「リバイバル」です。美術作品には「芸術的な価値」と、金銭面での「市場価値」の2通りの価値基準があります。  所有する方がどちらを重視するかが大事なところです。  版画の保存方法は、油彩画などの場合と違って、素材が紙、インクというデリケートなものですので、日本のように  高温多湿な環境では、なるべく風通しのいいところで空気の循環を図ったがいいでしょう。最大の敵はカビと日焼け。  押入れ等に仕舞いっ放しが一番いけません。直射日光が当たらないやや暗い壁面に常時掛けておいて楽しまれるのが  最良の保管方法です。美術館では、空調の効いた暗めの展示室に置いてますよね。  画廊勤務12年の旅人でした・・。

トピ内ID:2814855191

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ちょっとややこしいのですが・・・。4かな5かな

🐴
通りすがりの旅人
 最後です。ご参考までにAP EAの他にもう一つ表示がありました。  H.Cです。これはフランス語で Hors (de) Commerce(非売品)を意味します。  版画作品はフランスものも結構多いので、たまに目にしますから、覚えておかれるといいでしょう。  これも結局はAPやEAと同じで、本来は非売なのですが、作品の評判がいいために再販したりするときに、  増刷の為の口実に使われることも多いようです。勿論本来の、純粋な「非売品」として刷ったものが  後になって(後世になって)、コレクターの手で、或は作家の遺族の手で売りに出される場合もあります。  僕がここで書いてきた事情は、おおよそ20世紀以降の近代版画作品に言えることです。  従って、もっと前の時代の版画作品にはAPもEAもHCも、分数番号もついていませんから誤解のないように  お願いします。デューラーやレンブラント、ゴヤなどの版画には、たとえそれが正真正銘の真作でも  作家の自筆サインすら入っていないものがほとんどです。これは日本の浮世絵でも同じですね。  旅人でした・・・。  長々失礼!

トピ内ID:6065007072

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作家持分

ガレリア
ご結婚おめでとうございます!お母様からの、素敵な贈り物ですね。 日本語でしたら「作家所蔵」ではなく、「作家持分」で検索すれば色々とヒットすると思います。 余白下部には通常、エディション(通し)番号と作家サイン+作品によってはタイトル、が鉛筆等で表記されていますが エディション番号部分(通常は左下)に、A.P.またはE.A.と書かれていれば、作家持分です。 *エディション番号が制度化(1930年)される以前の作品や、こだわりを持った作家の作品などでは、エディション番号の表記がない作品があります。 ちなみにH.C.(非売分)は、一般的には版元(版画を刷った工房など)の持分になります。

トピ内ID:8057735320

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保存について

ガレリア
保存は、額装して飾られるのでしたら、きちんとした「保存額装」の技術を持つところにお願いできたら良いでしょう。 紙にとって一番最悪なのは酸性環境ですが、安い額の素材には、バリバリに酸を発するものが多々あります。 更に版画を留める素材、中に入れる素材など、全て中性のもの、または酸を緩和するものを使用しないと、年月とともにシミや変色が起きてしまいます。 保存額装を手掛けているところであれば、調湿や防虫もきちんと知識を持ってやってくれます。 額に入れずに保存されるということであれば、保存に適した中性紙(SILテッィシュなど)と、中性保存箱をお使いになると良いと思います。 「アーカバイルボード」「中性紙保存箱」などで検索すると、色々と出てきます。 日本古来からの、桐箱も良いです。 一般に販売している防虫剤は強すぎますので、鳩居堂などで売っている「防虫香」を、一緒にお使いになると良いでしょう。 湿度の調整には「調湿紙」も役立ちます。 こだわりだしたらキリがなくお金もかかりますが、せっかくの記念の贈り物、末永く美しくお楽しみになれたら良いですね!

トピ内ID:8057735320

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ありがとうございます

041
まる トピ主
みなさま、私の愚問に親切にお答えくださり、本当にありがとうございます。 実はその版画家の方は、私と結婚する彼、双方の出身地に縁のある方です。ですので、彼や彼のご両親にこの版画について聞かれたときに、きちんと答えられるようにしておきたいと思い、このトピをたてました。美術館へ行くのは好きですが、お恥ずかしながら知識は全くなく、今回のこの件につきましても、「亡くなった版画家の作家保存ってありえるのかしら?母は贋作を買ったのではないかしら」等とさえ思うくらいちんぷんかんぷんでした。しかし、おかげさまでイメージが沸いてきました。 また、保存についても詳しく教えていただき、本当に感謝申し上げます。参考にさせていただき、大切にしたいと思います(プロの方のお手を借りることも視野にいれたいと思います)。 お詳しい方に親切に教えていただき、本当に感謝の気持ちでいっぱいです。ありがとうございました。

トピ内ID:9959430364

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