10年くらい前の冬、東北の都市で、地元では老舗のそこそこ有名なラーメン屋さんで、一人食事をしていた時の話です。
冬休みの旅行で来た感じの、学生さんらしい若いカップルが、ガイドブックを手に翌日以降の計画などを話しながら、お店の看板ラーメンを2つ注文しました。
注文する時に、女の子が何回か「大盛りにしなくていいの」と確認しているようでしたが、男の子が「普通でいいよ」と断っている様子に「大盛りにしてもたいした額じゃないけど、学生さんだからお金に余裕はないのかなぁ」と感じていました。
私の並びのカウンターで、一人で食事をしていた30代くらいの男性が食べ終わり、レジのところに行くと、30代男性は店員さんに対し、カップルの方に軽く目配せをして「あの二人の分も一緒にお会計してくれるかな」と言いながらお金を出しました。店員さんが「知り合いの方ですか?」と聞いたところ、「違いますけど、楽しそうな若い二人の応援をね」と、答えて店を後にしました。
カップルの様子も30代男性の行動も目に入ってしまった私は、全く関係していないものの、美味しいラーメンの満足感をお腹に、温かく幸せな気持ちを胸に、店を出ました。カップルが会計の時に喜んだかどうかを見ることができなかったのは、ちょっと心残りでしたけど。
冬が近づくと、時々この時のことを思い出して、ちょっと幸せな気分を感じながら、カップルと30代男性の、その後の生活に幸多いことを祈ってしまいます。
なんてことは無い、思い出話にお付き合いいただきありがとうございました。
お読みいただいた皆様にも、幸せが多くありますように。
トピ内ID:8939494327