私は自然豊かでちょっと寂れた田舎に住んでいます。
毎朝30分、毎回同じコースを散歩します。途中、ガマの群生地があります。私のお気に入りの場所です。そのあぜ道で立ち止まり、軽い体操をするのが日課です。目の前に広がるアメリカンドッグに似た穂を見ながら、考えることはいつも同じです。
茂みの間から、父か母、二人いっぺんにでもいいから現れないかなあと。
お祭り好きだった半被姿の父と、まだ元気だった頃の前掛け姿の母が顔を出すところを想像します。
遠い遠い昔、旅先で両親と一緒に食べたアメリカンドッグが記憶に残っていること、そして大好きな映画の影響もあります。トウモロコシ畑から、今は亡き野球選手が出てくる映画、フィールドオブドリームズです。
ガマの湿地は、水深は浅いですが水辺に変わりないので、出てくるには長靴が必要だなあと現実的なことを考えたりもします。
出てきてくれたら、うちに呼んで一緒に朝ご飯にします。土鍋でご飯を炊きます。だし巻き卵、浅漬け胡瓜、スズキの西京焼き、アオサの味噌汁です。
おしゃべり楽しんで、お昼はそうめん茹でて、茄子の揚げびたしとみょうがでつけ汁を作ります。全部両親の好物です。
あっという間に夕方になって「じゃ、そろそろ」となり、ガマの湿地まで送っていきます。私も茂みに降りたいのですが、そこはじっと我慢して見送ります。
夏の朝の、ほんのひとときの、私のお決まりのファンタジーです。
今朝、何となく予感がしたので息をひそめていたら、がさがさと草が揺れました。私が「見えちゃう人」になる瞬間です。現れたのはカエルでした。ウシガエルです。
ガマの穂は9月頃まで見ることができるので、私の楽しみはまだ続きます。
映画見て同じように感じた方いらっしゃいませんか?
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