私は結婚歴35年の男性です。この年にしては少し照れくさいタイトルを書きました。
妻とはサークル活動の中で知合い、テレビドラマほどドラマチックではないにしても、一応の恋愛結婚をし、3人の子供を育て定年後の人生を今歩んでいます。
妻は情が深くやさしい人ではありますが、淡々と繰り返される日常の中で、沢山の夫婦喧嘩や子供や親族関係の悩みを重ねながら現在に至っており、"愛"とか"恋"とか言うような生々しい事にかまっている毎日ではありませんでした。
そんな中、私が56歳のときに大腸がんが見つかりました。発見時から恐らく死を覚悟しなければならないほどステージが進んでいないだろうととのことでしたが、最初にそれを知った妻の顔が般若のごとくに引きつった恐ろしい顔になり、暫くしてすでにこの世にいない死者のように生気のない顔になりました。その後、私はそれなりに淡々として現実を受け入れていましたが、妻は自分の殻に閉じこもり、全く会話をしなくなりました。自分なりに一生懸命耐えていたのだと思います。
そして、一週間後に手術が決まり、手術をするため手術室に入るときの、なんとも言えない今生の別れとも言うような悲しい顔をしていました。
そして、手術を無事に終え、麻酔からさめるまで処置室で寝ていました。そして徐々に酔いが覚めて来て霞んだ視界に妻の「お父さん! おとうさん!」と叫ぶ声が聞こえてきました。後から子供たちが言うには、私を呼ぶ姿がまさに狂ったよう だったとのことでした。
平生はお互い空気のごとく過ごして来た私たち夫婦ですが、そんな妻の姿・表情を見て「愛されているだなあ」とつくづく感じました。
残る人生、後何年か分かりませんが、できればギリギリまでともに歩んでいければと願うこの頃です。
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