ある田舎です。
夜は瞼が重くなるくらい辺りは真っ暗になります。30センチ先が見えません。腕を伸ばして、ピース、ってやっても指先はもう見えません。それくらいここの夜は暗いのです。
星空を見上げても、見ているつもりの無数に瞬く小さな点々が本当に星なのか疑問に思えてきます。こんなに暗ければ星の光だって空の途中の黒い穴にのみ込まれてしまうだろうし、そもそも、いま私は見上げているのか俯いているのか、それさえわからなくなります。自分のカタチというものに自信がもてなくなるんです。
それほど凄い田舎の夜に、夫の実家の庭先で、愛してる、と夫に言われ、嘘つけ、と私はつくづく気づいたのでした。
自分でも全然わからないのですが、夏休みに夫の実家にやって来て、過去に経験したことのない夜を見て、私の隣にいる夫の何もかもが、すっごく嘘くさいって思えちゃったのは、何故かしら。
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