家から歩いてすぐのところに夫の実家があります。
八月。
出し抜けにゴジラの足音が聞こえてくる。携帯の着信音。夫のお母さまから。
少し躊躇。ゴジラは歩き続ける。仕方なく携帯を右耳へ。
「もしもし…」
「もしもし。いま何見てる? わ、ホント? わたしもそれ見てるところ。おいでよ。一緒に観よう」とお母さま。
当時家のテレビが壊れていたので親切心からのお誘い。ほぼ毎日お誘い有り。
「ありがとう! いいの? 嬉しい!」 と私。ため息をこらえ夫の実家へ。
九月。
量販店へ何度も足を運ぶ。ようやく夫が納得。テレビを買い換える。
なのに相変わらずお母さまからのお誘いは続く。
「いま何見てる? いいよおいでよ。一緒に観ようよ」
「あの、テレビ買い換えたので…」やんわりと断ってみる。
「いいのいいの。電気代バカにならないでしょ。遠慮しないで。見においでよ」
とても優しいお母さま。でも、番組の放送時間中ずっと喋りっぱなしのお母さま。
「さんま御殿」のさんまより喋る喋る。「さんまのまんま」のさんまより喋る喋る。
テレビなんて見やしない。
かと思えば、
後でゆっくり家で見よう、録画してるし、と安心しているところへ、突然、
「やだ! 犯人あいつ?」などと肝心なところを指差し確認。もうネタばれ。
去年、お父さまは亡くなったばかり。寂しいのでしょう。
でもテレビ好きにはつらいお母さまです。丸くおさめる方法はないでしょうか。
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